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測定の工夫・ポイント

探触子と測定面の空気層 測定面と探触子の間に空気層が入らないように、粘度の高いカプラント(接触媒質)を十分に塗布
塗布量が少ない場合や、粘度の低いカプラントを使用した場合は、空気層ができ、超音波が測定物に透過しないため測定ができない場合があります
測定面の粗さの影響 測定面は、スケール(金属酸化物の被膜)などを除き、平滑に仕上げることにより安定した測定が可能
鋼ならば、グラインダ仕上げ、粗いヤスリ(並目以下)
塗膜の影響 グラインダで塗膜を除去
母材表面にサビ-空気層が発生-空気層で超音波が反射
曲率(パイプ)の影響
2点測定法 腐食の進行が予想される箇所では、2点測定法で測定
2点測定法とは、同一の測定点で、探触子の向きを90度変えて2回測定し、どちらかの薄い値を測定値として採用する方法

ペンキやエポキシ系の塗料で塗装されている測定面を計測する場合、音速が鉄に比べ約2.5倍遅いため、実際の塗装厚の約2.5倍が、厚みとして加算されます。
正確な母材の厚さを測定するためには、塗膜をはがす必要があります。

超音波厚さ計で測定できない物質

裏面の腐食が著しい素材 実際の厚さとかけ離れた測定値を得る場合あり
軟質樹脂・ゴム 超音波の減衰が大きい
合金系鋳物 結晶粒による散乱、減衰が大きい
コンクリート・木 空気層、異物による散乱が大きい
クラッド鋼
異種金属を張り合わせたもの
各素材の音速が異なるため
ラミネーションを含む素材
2枚板、気泡を含むもの
2枚板の場合、上層部の厚さがデジタル表示されます。

含有する気泡やラミネーションが超音波を反射するため
ラミネーションとは: 鋼材の不純物により溶接熱で割れが入ること