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酸化還元電位計に関する質問と答え

友人のもっている酸化還元電位計と自分のもので同じ水を計測したのですが、値が違っていました。どうしてなのでしょうか?

答え:
酸化還元電位計できれいな水を測定する場合、水中の酸素によって酸化皮膜がセンサ部に付着します。
同じ水を複数の酸化還元電位計で測定した場合、異なる値が出ることは避けることができません。
その理由は、各センサに付着する酸化皮膜の量や質などが異なるためです。

ご使用の前に毎回必ず、
メガネ拭きのような布等でセンサ部分を拭いて下さい。

しかし、当社データによると、センサ部を研磨剤で洗浄した複数の酸化還元電位計で測定した同じ水の数値はほぼ同じになることがわかっております。 研磨剤の使用をお勧めします。

どのように測定しますか?

酸化還元電位を計測しようとしている水溶液(水道水など)に数値が安定するまで電極でかき混ぜます。


電極が安定した数値をだすにはどうしたらよいですか?

研磨剤 還元水・アルカリイオン水等の酸化還元電位の測定は電極表面の酸化皮膜が測定を邪魔する為、測定誤差が生じやすくなります。
酸化還元電位計の検知極研磨剤をおすすめします。


センサの寿命を確認するには

酸化還元電位計センサーチェックの必需品ORPチェック が必要です。
測定する前にモニタ部と本体をつなげ、30分間のON状態をした方が、測定値が安定してでます。


●電極の先端部を絶対に乾燥させない

(セメダインやチューブノリのふたをあけっぱなしにしたような状態になります。)
電極の中の塩化カリウムが結晶化して穴をふさいでしまうからです。


●酸化還元電位計のORP電極は消耗品です

消費期限は約半年です。もって1年です。使用、不使用に関係ありません。
保管状態や、測定する溶液などによりORP電極の寿命は短くなります。
酸素に触れる環境にあるため、酸化することをくい止めることができません。
電極内のKCL溶液の劣化が、さまざまな環境要因によりおこります。

車内に置きざりにしておくと、壊れます。
電極を乾燥させた場合は、壊れます。


●数値がおかしい場合のほとんど理由は、電極に水アカと酸化皮膜などの付着が考えられる

電極で水をかきまぜながら計測するのが基本。 水を平均化するためです。
基準は200!プラス200以上が酸化水、200以下が還元水
(200の境界線は純水の標準酸化還元電位がプラス200であることからの基準)ゼロでないことに注意!

水アカの場合:

柔らかい歯ブラシのようなもので先端部を軽くこすって水道水で洗い流す。
それでも、数値がおかしい場合は、中性洗剤を希釈したものを歯ブラシなどにつけて洗う。

酸化皮膜の場合:

検知極研磨剤が必要。特殊な薬品でなければ、酸化皮膜の除去ができない。

酸化皮膜付着の理由

購入したばかりでも酸化皮膜は、避けられない問題です。 輸送中の揺れのために酸素が発生し、酸化皮膜ができる場合も避けれない。
きれいな水を測定する場合は、酸素量が多いので酸化皮膜ができてしまう。
研磨剤でしっかり洗う。洗いが甘いと取れない。しかし、強くこすりすぎるとキズができる。
やり方として、軽く数値が出るまで軽く5回ほど回しそのたびごとに数値を試しながら洗浄すること。
泡がつくので、水道水を流しながら歯ブラシの柔らかいもので軽くこすりながら洗い流す。


●数値が高めとか低めに出る場合

電位を計測するものなので、電荷を帯びやすい可能性がある。
たとえば、水道水(たとえば400mvぐらい)で電極を入れっぱなしにしておくとマイナスの数値が出にくくなる可能性がある。
また、逆に還元水(たとえばマイナス200mvとか)に電極を入れっぱなしにしておくと今度は水道水などプラスの数値が出にくくなる可能性がある。

解決策として2つ

1)研磨剤で先端部をよく洗うこと(上記の説明のように何回か、数値が出るまで試しながら洗浄してみる)

2)電極の中に入っている液は塩化カリウムです。電極保存液は、塩化カリウムを希釈した液体です。

酸化還元電位計の電極の先端部を見ると白金の部分と液らく部(小さな穴)があります。
この穴から微量の塩化カリウムが出て数値を白金で検出する仕組みになっております。
現実には、小さな穴から微量ながらの塩化カリウムの出入りがあります。
電極保存液に電極先端をつけることでエージングがされます。電極がおちつくます。(変な表現ですが・・)
それで、適切な値が出にくい時には電源をONにした状態で電極保存液に30分ほどつけておくことをお勧めします。

●お客様のところに行った時に数値が出ないと困る

あらかじめ、電極の数値を確認しておくことをお勧めします。
(めんどうなのですが、酸化還元電位計の基本です。研究者は、数値確認のために、必ず 酸化還元電位計センサーチェックで確認してから酸化還元電位計ORPを使用します)
数値がでにくい場合は、研磨剤での洗浄、電極保存液でのエージングをお勧めします。
確認後、エージングした状態でお客様のところに行けば、失敗は少ないです。

●酸化還元電位計が壊れることは、めったにありません

車におきっぱなしにした場合は、壊れます。過激な温度差で破損します。
日光にあたりぱなしの状態だと紫外線の影響で破損されます。
電極の先端部を乾燥させた場合は、最悪です。(保存液につけて復活することもあります。)
酸化還元電位計センサーチェックで確認することをお勧めします。

電極の先に入っている保存液は何ですか?

「塩化カリウム 3.3mol」です。
先端部を乾燥させないように、早めに塩化カリウムにつけることをオススメします。
当社で500ml 2,500円(税別)で販売しております。


酸化と還元とはどういうことですか?

酸化とは 還元とは
物が燃えたり、鉄がさびたりする現象のこと

酸化されたものを元の状態に戻すこと
酸素を奪いとること

鉄のサビを除去したり、食べ物の腐敗を防止する作用あり

原子レベルで見ると、物質を構成する元素から電子を放出すること 物質を構成する元素へ電子を与えてやること
酸化水とは
プラス200ミリボルト以上の水
還元水とは
プラス200ミリボルト以下の水
プラス200ミリボルトの境界線は純水の標準酸化還元電位がプラス200ミルボルトであることから基準になっています

汚染された水は多量の塩素消毒を使用するので、酸化が進み、これが引き金となって有機物と反応しトリハロメタンなどの有害物質を発生し、危険な水となってしまいます。
酸化された水は飲んでまずく、カラダに悪い影響を与えます

水道水は一般に酸化がすすみORP(酸化還元電位)が300ミリボルトを超えています
市販のミネラルウォーターのORPの大半がプラス200ミリボルトに近い値を示します。

名水と呼ばれる各地のおいしい水を採取してORPを測るとプラス150ミリボルトからマイナス50ミリボルトのORPを示します。

●還元水は強力なエネルギーをもつ
ORPマイナス250ミリボルトの還元水にさびた鉄クギを入れ、この状態で3時間ほど経過するとサビがとれ黒光りした鉄クギになります。

●還元水は腐敗を防ぐ
還元水を使ってご飯を炊くと、長時間お米が変色しません。
リンゴの皮をむいて保存する場合、ORPマイナス50ミリボルトに浸しておくと黄変せずみずみずしい状態

還元水を使って梅酒や梅ジュースを割ると味がまろやかに

植物の生育コントロールに還元水を使うと花の開花時間や野菜の日持ちがよくなります

元気のない金魚を還元水に入れるとたちまち元気に泳ぎだします

トコトンやさしい水の本 を参考 日刊工業新聞社 TEL:03-5644-7000